前回の Glass House に続き、以前アメリカ旅行をした際に撮った写真を掲載したいと思います。

New Canaan からNew Heavenへ
New Heaven に到着

Connecticut州のNew Heaven はYale Universityのある町。

ここを訪れたのは、もちろん、Yale University にあるいくつかの建物をみるためです。

今回は、ルイス・I・カーンの英国美術研究センターです。

ルイス・カーンの作品は、今までにテキサス州フォートワースにあるキンベル美術館を紹介しました。

イエール大学には、他にもカーンの作品として、アート・ギャラリーがあります。

さすが大学町、駅の連絡通路も洒落ている

1925年創業の地元で有名なピザ屋さん(Frank Pepe:全米各地に9店舗あるようだがここが発祥のよう)ここで昼食をとる。
にぎわう店内

おいしかったです
店をあとにしてイエール大学に向かう
途中で見かけた住宅など

教会
低層のテラスハウス(商用?)
ケヴィン・ローチのナイツ・オブ・コロンバス本社が見える

ようやく、カーンの英国美術研究センターが見えてきた。

内部はメンテナンス工事中で、売店しか公開していなかったのだが、事情を説明して、一部、それ以外の部屋も見せてもらいました。

手洗い用の流しも、建物に合わせて、きっちりデザインされている。

照明器具は、普通なら大きすぎると思われるのだが、この空間ではちょうどよく感じられる。
ペンダント照明のライティングダクトとの接続部。灯具の支持と給電の両方を、4本の細い管で行っているようだ。簡単そうに見えて意外と難しいディテール。

打ち放しのパネル目地で天井のパターンを描いている

 

天井(打ち放し)以外すべて木で設えられた階段室
手すりディテール

私たちが訪れることができたのは、2階にある、研究室、図書室(資料室)のようだ。普通は、一般客は3,4階にあるギャラリー(美術品の展示室)に通されるようだが、今回は工事中で見ることができなかった。しかし、観光客であれば見学ルートから外してしまいそうな、大学生や研究者でなければ訪れないような場所を見ることができてよかった。カーンの作品集などにも掲載されていないので、ふだんはあまり公開していない場所なのかもしれない。

自然光の降り注ぐ吹き抜け空間を通って
売店(SHOP)に戻る
SHOP
アート・ギャラリー側からのファサード
隣の建物から見た屋根。
アクリルのドーム型トップライトの上にアルミのような金属でできたルーバーを載せている。キンベル美術館もそうだが、採光方式が、単純に見えて非常によく考えられている。
アート・ギャラリーの入り口付近から

打ち放しコンクリート、ドブ漬けの鉄板、木、ステンレス、アルミなど、複数の素材が、巧みに使い分けられながら、全体としてよく調和している。各部のディテールも洗練されており、どこを見ても手を抜いているところが見られない。近代建築でありながら古典にも通じるような静謐な佇まいをもっており、キンベル美術館同様、永遠性につながるものを感じる。

工事中だったのは少し残念だったが、大学町全体の雰囲気も相まって、素晴らしい建築的体験ができた。

今度、来た時は、ぜひ、3、4階のギャラリーの空間も味わってみたい。

続いて、道路を挟んで向かい側にある、同じくカーンの、アート・ギャラリーへ。